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ここ最近、たぁちゃんは忙しそうだ。
居酒屋のバイトは明け方までに及び、デザイナー業の方は週に何度も打ち合わせが入っている。
「忙しいのはいい事じゃない。
今日もお仕事頑張って!」
―――「ああ、ありがとう。
笑美も仕事頑張れよ!」
「うん!行ってきます。」
私が仕事に向かう頃、たぁちゃんは私に電話を掛けてきた。
ここ数日あまりまともに会えていない。
だから彼は居酒屋のバイトが終わってから私が目を覚ます時間まで眠らず、こうやって時間を作り電話を掛けてきてくれるのだ。
合鍵を持っているたぁちゃん。
しかも彼のアルバイト先は私の家のすぐ傍なのに・・・。
眠っている私に遠慮し、彼は早朝まで残業した日は始発の地下鉄で中の島にある自分の家へと帰るようになった。
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