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『…どうしてここが…』
私は屯所の中の自分の部屋に
寝かせられていた。
『人間どもの気配を辿ることなど容易だ。』
風間さんは窓枠に腰掛けて呟いた。
『…あなたは…』
まるで自分は違う生き物だと
言わんばかりの台詞に私は口を開く。
『体が消えそうになったか…。』
『…っ!どうしてそれを…っ!』
風間さんは全てを見据えて
いるかのような瞳で私を見下ろした。
『俺たちはこの時代で死ぬことは叶わぬ身だ。』
低く淡々とした口調で話し始めた。
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