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あれからしばらく経つというのに、俺は未だに奉公先も決まらずブラブラとしていた。
口入屋以外に仕事のアテはないので、毎日店に通っては仕事が来たかどうか確認している。
今のところ俺にできる仕事はきていないそうだ。
「お~い」
声のする方を見ると平八が嬉しそうに走ってきた。
今朝から髪結いの仕事でどっかの屋敷に行っていたはずだが、もう帰ってきたのか。
「今日のお客は、すぐ近くの屋敷だったでやんす」
そう言って平八は、俺の隣に来て手に持っていた袋を開き始めた。
??
何を出すのだ?
乞食の子供が興味深そうに平八の袋を見る。
食べ物だと思っているようだ。
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