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ひょっとしてこれは、髪切り魔の時と同様、獣の泉の話が関係しているというのか?
いや、まさか。
そもそも助六という髪切り魔の件も、獣の泉の話と決まったわけではない。
しかし、仮にそうだとしたら……。
これはクモの獣?とかカイコの獣?に魂を喰われた者の犯行ということになる。
考えただけで背筋がゾゾっとした。
だが、俺の中の直感が、間違いなく『そうだ』と言っている。
嫌な汗が額から噴き出してくる。
髪切り魔の他にもあんなもんがいるとしたら……。
近江殿はその様子に気付いたようで
「龍志郎殿、どうかしたのか?顔色が悪いぞ」
「いや、大丈夫だ」
俺は平気な顔を装った。
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