第二章 町方同心

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二件目の被害者は、あそこの宮本宮神社で見つかっているようだ。 これは二十五歳の男。 現場の絵を見る限り、全く同じ手口で殺されている。 糸でグルグル巻きにされて、体のあちこちを食いちぎられているようだ。 この男にしろ、今日の被害者の男にしろ、あの神社で何をしていたのだろうか。 現場にはかなりの血が流れていたので、別の場所で殺されたわけではなさそうだ。 だとすると、あんな境内の奥の雑木林まで自分の足で行ったことになる。 何のために? 神社の遺体発見者は二回とも神主のようだ。 毎朝、雑木林の中を草刈りしているようで、その時に見つけたと書いてある。 雑木林で見つかった二人の男。 そして全然関係ない出会い茶屋で見つかった男女。 被害者の年齢や性別もバラバラで特に共通点がない。
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