桜とスイーツ

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オーダーを決めた私は、家族みんなの注文を取りまとめ店員を呼んだ。 注文を取りにやってきたのは、母と同じ歳くらいの小奇麗な女性。 私は店員に5人分のオーダーを伝え、使い終わったメニュー帳をテーブルの脇に置いた。 通されたテーブルは窓際で、そこから見える景色は壮大な農地と沢山の丘だ。 この地域の景色は、なんとなく私が住んでいるあの町と似ているような気がする。 北海道の中心に聳え立つ大雪山の麓にある町。 ここ美瑛も、私が暮らす羊蹄山麓の町と同じように大自然の恵みを存分に受けている。 やっぱり田舎はいい。 美瑛の美しい自然を窓から眺めながら、やっぱりあの町に残っていて良かったと私は改めて実感していた。
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