北海の氷壁

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ケータがこちらへやってくる。 マンツーマン指導いただくことになった。 「まずトラップ。 ボールをよく見て地面にバウンドする瞬間に足を入れる感じね。」 「はーい。」 ベンスケがボールを蹴ってくる。 蹴り方が違うのか、回転が違うのか、ボールが速い。 「はッ!」ドッ でもまぁ一応ボールは収まった。 「ロングボール蹴る時に大事なのは、軸足とボールの距離。 軸足より少し前にボールがあって、あと幅はもう少し広くてオッケー。」 まさに手取り足取り教えてくれる。 「あとは蹴る方の足は地面と平行にして下から叩く感じね。 ボールの下を蹴れば浮くから。 あとは足の振りを早くすれば飛距離出るようになるよ。」 「なるほど~。なんかわかった気がする。」 軽く助走を取って蹴ってみる。ドカッ! さっきよりはずいぶんましになったかな? 「もう少し軸足の位置ボールより遠くにして。」 ケータは真面目だから、口調は優しくてもけっこうスパルタになる。
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