F.Sプロジェクト終焉

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◯東京・市街地 廃墟になりつつある街を猛スピードで駆けるバギー。運転席には颯。 上空では無数の敵機巧と防衛軍航空機の空中戦。一方的にやられている防衛軍。 爆撃の合間を縫って走るバギー。 防衛軍機が撃墜され、バギーの前に墜落。 颯、慌ててハンドルを切るがバギーが横転。放り出されて瓦礫に激突する。直ぐに立ち上がり走り出す。 煙の向こう、開けた土地。 煙の隙間から見えている墜ちたアインス機。 颯「結絃! 結絃!」 煙が晴れ、アインスの全貌が見え、颯、呆然とする。 原型を留めない程に大破し、コックピットは完全に潰れて、火煙を上げている。 颯「結絃?……結絃?」 よろよろと潰れたコックピットに手を、頬を寄せる。機体の熱さに焼け爛れる皮膚。涙が機体に落ちるが蒸発する。 颯「違う……思い出したよ。君が、颯。俺が、結絃。そうだろ?」 (以下、企画書設定から離れ、颯を結絃、結絃を颯と記載する) 膝から崩れ落ちて座り込む結絃。 結絃「颯……なんで、パイロットなんかになった? なんで!……俺の、せいか……なんで、そんなにまでして、戦った、なぜ?! 颯!」 泣き崩れる結絃。言葉にならない絶叫。 やや離れた場所に墜落して来る防衛軍戦闘機。 爆風に吹かれる結絃、ゆらりと立ち上がり、空を睨む。 遠くの空には敵機巧が無数に群れる。 結絃「聞こえてるんだろ、高河所長、いや、艦長」 振り返った空に、空母艦ディマリア。 ◯ディマリア・ブリッジ モニターに映っている結絃。モニターを真っ直ぐ睨んでいる。 結絃「俺を、オリギンに乗せろ」 高河「パイロットを回収、オリギン出撃準備」
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