155人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
◇◇◇
「今日寒いねー」
「だね。来週にはもう12月だもんね」
今はちょうど秋から冬に変わる頃。
外を見るとぴゅーぴゅー風が吹いている。
「でもさ、出会いって不思議だよね。美耶みたいに『夢に出てきた』って見知らぬ人に言われても、こうやって実る恋もあるんだもんね」
「ほんとに」
最初は絶対にありえないって思っていた。
『夢に出てきた』ってことだけじゃなくて、四つも年下でしかも高校生で。
まさかこんな恋をするなんて思いもしなかった。
「で? その後はどうなの?」
その後……。
想いを伝え合って早二週間。
「普通かな、特に何もないよ」
平日は週に二回、週末はいつも一緒にいるけれど何もない。
ごく普通に付き合っている。
最初のコメントを投稿しよう!