4160人が本棚に入れています
本棚に追加
嵐になりそうだった週末を穏やかさに変えて
私たちは月曜日を迎えていた。
私が出社すると、いつも通り室長がもう、一仕事を終えたような面持ちだった。
「室長…土曜日は…すみませんでした」
「桐谷君が謝ることじゃないだろう。それに、もう渉からも連絡をもらってる。アイツも十分反省してたよ。あれからはちゃんと楽しめたのか」
「はい…私たちだけ…本当にすみません」
「楽しめたなら何より。いいよ」
室長はそこで言葉を区切って笑った。
「俺たちも楽しめたから」
室長の笑顔に思わず赤面する。
「…冗談だよ。何を想像してたんだ?」
「し…室長…」
…の…バ…カ。
そんなことを初めて思いつつ、お昼休みには祐子ちゃんにも謝ろうとお昼の時間が気になっていた。
そして
そのお昼休み…
私には思ってもいない
渉さんの
もう一つの証明が
私を待っていた…。
最初のコメントを投稿しよう!