もう一つの証-2

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「いいんです。いいんです。デザート逃しちゃった分…た、拓真さんが…素敵なお店に連れてってくれたから」 そう言いながら祐子ちゃんの顔はほんのり色付く。 声を潜めて、彼女は室長のことを『拓真さん』と呼んでいた。 彼女の笑顔で救われる。 「本当にごめんね」 私はもう一度謝って、彼女が箸に手を伸ばしたの見て、自分も箸を手にした。 「帰らないって言ってたけど…あれからどうしたんですか?」 「あ、あのね、あのお店の裏手にコテージ風の離があってね…」 私たちはから揚げを味わいながら、週末のこと、週末に出来なかったたくさんの話をし始めた。 すると、しばらくして私たちのテーブルの一列向こうに、 私たちを振り回した… 噂(ウワサ)女子が 数人の社員と一緒に腰を降ろした。
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