もう一つの証-2

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「あのこ…営業の中途入社の子でしょ?」 「私さ…あの子が菊森室長と話してるの、見たことあるよ。しかもなんか親しげに」 「なんで、あの子が?」 女子グループの中で一人声を大きく反応したのは噂女子。 「あの子…家がすっごいお金持ちなんでしょ?お嬢様は空気が読めないみたいね。二人の邪魔だってわかんないのかな」 明らかに私たちに聞こえるように発言していた。 噂女子の彼女にとっては、どうしても私と室長を結びつけておきたいようだ。そこにどんなメリットがあるのかまったく理解出来なかった。 それに… 祐子ちゃんに対するその発言はもう…聞いていられなかった。 カタン… 私は席を立った。
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