もう一つの証-2

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食べ終わった食器を返却口に返し、食堂のドアに向かう。 周りの社員の視線が私たちを追っている。 でも… そんなことはもう… どうでもいいの。 渉さんが食堂を横切りながら私に言う。 「14時からの小沢専務、あの人確かコーヒー…」 「コーヒーが苦手なのでちゃんと紅茶、用意してます。しかも小沢専務はセイロンよりダージリン派ですからそれを」 「すげえな」 「15時少し前には出たいから俺は見送れねえけど、気を悪くさせねえようにちゃんと送れよ」 「はい。承知しました」 私たちは もう…社長と秘書。 変更があったスケジュールをもう一度確認しながら、私たちは少し早歩きで移動した。
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