もう一つの証-2

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渉さんからの口づけを全部受け止めて そして…言うの。 「渉さん…好き…」 渉さんはキスをやめて私の顔を覗き込む。 「お前さあ…午後から俺に仕事させないつもりか?」 「ち、違いますよ…」 「こんなんで仕事出来るかよ?」 私ってば…仕事のやる気を削(ソ)ぐなんて… 秘書、失格… 私がしゅんとすると、渉さんがクスクス笑う。 「バーカ。冗談だよ。いや、本気だけど。望愛、今日は早く帰るぞ」 「…はい。私も…言おうと思ってたところです…」 「へえ…。帰って何するつもりだったんだ?」 「…いっぱい…愛してあげます」 「じゃあ…俺はその倍、愛してやる」 どうしよう… …待ちきれなくなる。 私は渉さんの首に腕を回し、そして自分に引き寄せる。 熱を込めて深く…たっぷりとキスをする。 「お前…マジでやべえよ…」 今だけは… 秘書失格でも…いいの
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