もう一つの証-2

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渉さんたちの言う離は一度お店を出て別の建物になっていた。 お店の雰囲気と同じようにログハウス調の小さな建物。 決して新しくない建物は年月を経た分、余計に温かみのある雰囲気を醸(カモ)し出していた。 「素敵…」 「まだ中見てねえだろ」 「見なくてもわかりますよ」 私はドアを開ける渉さんの腕をそっと掴んだ。 中に入ると淡い照明が目に優しかった。 「素敵…」 「それしか言わねえな」 「だって…ホントなんですもん」 小さな建物の中にもロフトがあって、下はリビングでソファとテレビ。 ロフトの上がベッドらしい。 「…秘密基地みたい」 「子供か」 「…ロフト、行っていいですか?」
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