もう一つの証-2

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私が先に梯子(ハシゴ)を上がると、後から渉さんが上がって来る。 「お前、パンツ丸見え」 「ちょ、ちょっと渉さん、上向いちゃダメ」 短い梯子はあっという間。 渉さんが私をベッドに押し倒す。 「渉さん…」 「いつも…もっといろんなとこ見てるだろ?」 ロフトはまだ照明を点けていない。 下からの大人しい明かりがロフトをぼんやりと包み込む。 渉さんの優しい眼差しが私を抱く。 鼓動が速まって、渉さんからの次にカラダが準備を始めるのに 渉さんの手は… なかなか動こうとしない。 「…渉さん…?」 渉さんの瞳に寂しさが浮かぶ。 私が根気よく待つと 渉さんは口を開いた。
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