第2章

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   なんで、こんなことになってるんだろう。  ただ、あたしは伊達先生が好きでたまらなかっただけなのに。  ちりちり、じりじりと心が焼ける。  熱くて痛くて、自分の心ががどんな色やかたちをしていたか、もう判らない。 「そう思いたければ、思ってればいいよ! 先生にあたしの気持ちなんて、一生判んないんだから!」  今にも口唇が触れ合いそうな距離で、ぼろぼろと涙がこぼれてきて──叫ぶように言い放っていた。  同時に先生の手を両手で力いっぱい振り払い、ソファーから立ち上がって逃げ出す。 「飛鳥さん!」 「書類は、送ってください! 仕事の話は、なるべくメールでお願いします!!」 .
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