第2章

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚  ──ありえない。  ありえない、ありえない、ありえない……!!  研究室を出た時にきちんとボタンを留め直して、髪も手ぐしで整えた。  もう、ちゃんとしている。  あたしはどこからどう見ても、ちゃんと働けるOL。  それなのに、心の中は嵐の後みたいにかき乱されたまま──小娘の、まま。  自分が何を考えているのかも判らないのに、再会した伊達先生に流されるように抱かれたなんて、あっちゃいけないことなのに。  はたと、駅に向かう人並みの隅で足を止める。  ……そう、抱かれた。  あんなところで。  ろくに抵抗もできないで。 .
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