第2章

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  『……話せるなら、その時に話してたよ……あたしだって』 『飛鳥?』  泣くのを、こらえた。  頭の中で、伊達先生の声が鳴り響いていた。 『終わったと思ってたけど……終わってなかったんだよ。だから、話せないのがずっと続いてる』 『……判るように話してくれる?』  芹香にしては、優しい言い方。  そこにあたしをいたわる気持ちが見えて、話したっていいって、思った。  思ったけど。 『ごめん、あたしも菜月のこと言えない。思春期引きずってるのは、あたしの方』 .
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