第2章

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   そう濁してから、菜月と芹香にできた告白は──嘘の上塗り、ってやつだった。  本当に限りなく近い嘘だけど。  菜月と芹香は、あたしが初めて男の子に抱かれたのは高3の終わり頃だったと思ってる。  その時、告白された同級生の男の子とちょっとだけ付き合っていたから。  ──けど、その人とは何もなかった。  それを、告白しただけだ。  その前に、あったってことを。  とっくに時効だとは思うし、あたし達が卒業する時、伊達先生はもう学校にいなかった。  2人が今さら面白半分にからかってくるとも思えなかったし、全部言えればよかったんだけど。 .
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