第2章

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   ただ、それが伊達先生だとはどうしても言えなかった。  あの時、校舎の片隅でひっそりひっそり、伊達先生への恋心を育てていたこと。  自分の持ってる何もかもを、伊達先生に委ねたこと。  見てはいけないものを見てしまったこと。  ……そして、伊達先生と別れることを決めたこと。  誰かに話してしまったら、すべて認めなくちゃいけない気がしてしまったんだ。  あの恋は、あたしの失恋ってかたちで終わってしまったんだ──ってことを。 .
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