第2章

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚  下校時間まで校内で粘る。  それが、伊達先生と付き合っていた半年間のあたしの習慣だった。  菜月や芹香と一緒に早く帰る時もあったけど、それは彼が遅くなると伝えてくれた日だけ。  携帯電話のメール機能は、本当に便利だった。  ただ、何もないのに教室に残っていると、人目につく。  だからあたしは、だいたい放課後は図書室にいた。  特に読書家ってわけでもなかったけど、下校時間までの数時間を過ごすとなると、いやでも本を読むしかなくなる。  色んな出版社のなんたら文庫、というのをだいたい把握できるようになる程度には本を読んだと思う。  さすがに近代文学の部類に分けられるものとか、時代小説までは手を出せなかったけど(時代の違うものは、何が描写されているかがそもそも判らない)。 .
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