第2章

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  「そんなの」  視線をそらそうとすると、今度は頬に手を添えられて戻される。  伊達先生がわざとやっているのは、判っていた。 「貸しだと言ったでしょう。今、返して下さい」 「やだ……先生、判ってるくせに」 「人の気持ちは、黙っていても判りませんよ。察することはできますが、正解とは限らない」 「先生の思ってる通りで合ってるよ……!」 「僕は、何も言ってませんが」 「!」 「知りませんでした。  飛鳥さんが、8つも上の  男の気持ちが判るような  やり手の女の子だとは……」 「違う、でしょ」 「では」 .
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