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でも、そんなこと言えないし、遅刻状態になったのは先生のせいだ。
にわかに湧いた反抗心で、長江さんの言葉にうなずいた。
「はい。そうみたい、です」
「でしょ? やっぱり! 研究者ってみんな、ああなのかな」
「どうなんでしょうね」
長江さんに調子を合わせながら、改めて身体の重さに溜め息が漏れそうになる。
ずいぶん長い間、お留守だった割に……なんてこと。
朝っぱらからの情事、抗えなかった自分。
自己嫌悪だ。
身体の底から溜め息をつきたいのを何とかこらえていると、長江さんのデスクの電話が鳴った。
その音で、我に返る。
いけない、仕事しなきゃ……。
「はい。開発推進部、長江です……と、はい? はいはい」
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