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思っても口に出せずにパクパクと開閉を繰り返していると、先生の手が伸びてきて、二の腕をがっしり掴まれた。
ふいにそんなところを掴まれて、心臓がひやっと縮み上がるような気がしてしまう。
「毛利さんはさすが、昔から頭がいい。話が早くて、助かります」
「大学院出の研究者に言われても」
芹香はへらりと肩をすくめて笑うと、ポケットから名刺のようなものを出してヒラヒラとこっちに見せつけた。
先生と芹香が繋がってからほんの数十分しか経っていないだろうに、どうしてそこまで話ができたんだ……!
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