【彼女は逃走不能】

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  「飛鳥さんのお部屋は、どちらですか?」 「……」 「そっち。そのドア」 「芹香!」  裏切り者、と一瞬思った。  だけど、先生とのことをずっと黙っていたのは誰なの──と、自分の中から責めるような声が響く。  それは間違いなく、17歳のあたし自身の声だった。 .
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