239人が本棚に入れています
本棚に追加
「先生の罪悪感に、
どうしてあたしまで巻き込むの!?
なんで、先生の罪悪感に
あたしまで5年も─……!」
ぐっと、肩に手を置かれ、引き寄せられて──あたしの口唇は、先生のそれに塞がれていた。
とすん、と自分の胸が彼の胸に押し付けられる。
力いっぱい身体を引き寄せられたせいか、かちりと歯と歯が当たった。
「……んっ、う……っ」
そんなことお構いなしに彼の舌に口唇をやわらかく割られ、びくりと背がしなる。
その背を、大きな手が宥めるように抱いてきた。
「せんせ、やめ……っ!」
離れようとしても、熱い口唇が逃がすまいと追い回してくる。
いっそ彼の口唇なり舌なり噛みついてやろうと思うのに、痛めつけるのが可哀想でできなかった。
.
最初のコメントを投稿しよう!