第3章

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   高校生と言えば、中学生よりも頭が回る分、非常にめんどくさい。  そして、俺に言わせれば中途半端な存在だ。  成人した人間に知識や経験において何一つ叶うことなどないのに、中学時代より少し広がった自分の世界に慢心し、大人を上回ったとひどい勘違いをする時期。  そんなガキばかりの場所に、こんな20代半ばの男が混ざってみろ。  いいオモチャを見つけたとばかりに、ガキどもはパンパンに腫れた自意識をぶつけてくるに決まっている。  子どもでなければ、大人でもない。  厄介極まりない。  ──判っていても、ナメられていると思うと頭に来る程度には、こっちだって若い。 .
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