【Side 伊達:その名は毒殺】

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「先生、やばくねえか」  授業を終え、廊下に出た俺を真田がそっと追いかけてきた。  今日は別に提出するプリントもノートもないのにと思いつつ応じると、昇降口に差し掛かったところで彼は能面のような顔で続ける。 「あんたが前田のこと気に入ってんのは判るけど、さすがに露骨」 「……」  ヒヤリと背筋が凍った気がした。 「……僕、何かしましたか」 「別に何も。今日気付いたのは  俺くらいだとは思うけど。  とりあえず、前田のつむじ見すぎ」 「……」  なんだと……。 「俺、数学で時間与えられてテキストやるとか、すぐ終わっちまうから暇でさ。教室ぐるぐる見るのが癖っつうか」 「……気を付けます」 「あ、ヘコんでる。マジだ」 .
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