自由市場

5/10
前へ
/10ページ
次へ
結局、テルミに逆らうことができないまま、俺はそのバックを購入した。 完全に、ヒモ扱いの俺。 そして毎回テルミは、いつの間にかそのままタクシーを捕まえ、消えていく。 「・・・・復讐してやる。」 俺は自分の行いを棚にあげながら呟いた。 家に帰るなり、パソコンを開き、インターネット上で『復讐』を検索する。 すると、ある2ちゃんねるに行き着いた。 『みなさん、「フリーマーケット」ってサイト知ってる?』 『あ、噂のやつ!(笑)』 『知ってるよー』 「・・・・フリーマーケット?」 俺はそのまま検索をかけてみる。しかし、ごく普通のフリーマーケットしか探し出せない。 意味がわからないまま再度、2ちゃんねるを読み進める。 『あれでしょ、何でも売り買い出来るネットのマーケット』 『でもそれって、あんまり出会えないんしょ?』 『詳しくはここ!!』 「何か、怪しくねーか?」 しかし、逆に好奇心を駆り立てられてしまう。 そして俺は『危険度Max』と書かれた赤字のリンクにアクセスした。 だが画面は暗いままで何も起こらない。 「なんだよ、デマかよ」 一気に興味が薄れ、俺は椅子に上半身を預けた。 『ポーン』 「メール?」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加