自由市場

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『この度は、当サイトにアクセス頂き、誠にありがとうございます。 「フリーマーケット」では皆様に満足していただけるよう心掛けております。 つきましては、下記に品物の申し込みを御願い致します。』 「これがフリーマーケット?」 俺は何も考えないまま、何となくテルミの事を記入した。 『買う・売る』と書かれた場所をクイックする。 勿論、売るに。 何となく面白がっている自分がいた。 まぁ、所詮お遊びだし。 画面が切り替わり、価額設定が現れる。 「そうだなぁ、貢がされた金が6百万だから・・・・」 俺は、6000000と記入し『完了』を押した。 すると画面が切り替わり、元の2ちゃんねるになった。 「まぁ、楽しめたかな?」 俺はパソコンの画面を見ながら呟いた。 「なぁ、シンヤ」 「はい、どうしましたか?会田先輩」 翌日、職場に着くなり声をかけられた。 見上げると、会田先輩は深刻そうな顔をしていた。 「お前、テルミちゃんと連絡取れてる?」 「…昨日会いましたけど」 「何時ごろの話?」 「確か、夜の7時前でしたね…」 「そっかぁ」 解った、と良いながら会田先輩は自分のデスクに戻って行った。 テルミと連絡してたんだ、会田先輩・・・・。 俺はそう思いながら、仕事に取りかかった。
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