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昼休み。
近くの定食屋でご飯を食べていると一通のメールが携帯に届いた。
確認すると驚いた。
『貴方様の商品が購入されました。下記に通帳番号を御願いします。(フリーマーケット)』
「まさか、新手の詐欺かよ」
俺はそう思いながら、昼飯を口に放り込む。
すると、またもや携帯が鳴り響く。
今度は電話だった。
急いで飲み込み、着信相手を確認する。
『テルミ』
「今度はなんだよ。もう無理だから」
そう言って、俺は着信を拒否した。
就業時間になり、帰り支度をしていると『バンっ!!』後方のデスク方から大きな音がした。
振り返ると、真っ青な顔をした会田先輩がいた。
俺は、慌てて駆け寄る。
「あ、会田、先輩?」
立ち上がり、両手をデスクに置いたまま震えていた。「・・・・・・来るな、シンヤ、お前、消えろ。」
唸るように低く吐き出された言葉に俺は、恐怖を覚え、早々に会社から立ち去った。
そのまま家に帰り、何気無くテレビをつける。
ニュースキャスターが何処からか生中継をしていた。
「えー、こちらが、ヤマシタテルミさんの自宅周辺です」
「・・・・テルミ?」
聞き覚えのある単語が引っ掛かり、テレビに駆け寄る。
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