トリトンズ・トランペットの迷妄

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俺は、アンドロメダ星雲に浮かんでいる惑星に横たわる大海原に住んでいる。 生まれは海底、育ちは珊瑚邸だ。 海の水深、塩分濃度はあとで調べてくれ。とりわけ、太陽系第三惑星と同じだろうと言われている。 そいつを語ると日が暮れる。 毎日、毎日、泳いでいるわけじゃねえ。 綺麗な珊瑚の姉ちゃんに囲まれた海底で五ツ星軍団と戦っているんだ。 自慢じゃないが俺は正直者だ。 自己アピールってのが下手なのがたまに誤解を呼んでいる。 だが、俺は嘘なんかひとつもついちゃいねえ。 お天道様に誓ってもいい。 お天道様てえのは、地上より遥か上にあるでっかい光だって友人のカルキノスに聞いたことがある。 前年、カルキノスは、投網に引っ掛けられた。 あんときは、明日は我が身と岩陰から眺めてたっけ。 なに。海中じゃよくある事故だ。 とりあえず、カルキノスはお天道様てえのに出会ったはず。 お天道様さんてえのは、生きる上では偉く大切な物だ。 海底でもお天道様の価値は同じらしいが、本物を見たことはねえな。
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