第1章

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その男と初めて会ったのは、ハチ公前の交差点だった。 まだ10月になったばかりの少し肌寒さを感じる風が吹く、休日の昼間…。 「はじめまして。」 ギラギラした獣のような男は、その日、赤と黄色の二色を使った炎にデザインしたセーターを着ていた。 「車、近くに停めてるんだ。」 そう言って、先に歩き出した男を後から付いていった。 出会ってはいけない男だった。
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