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大学の近くの駅前のハンバーガーショップ。
ここは、よく大悟と二人で来ていたお店だ。
最後に大悟と会った日からちょうど一週間目にあたる今日。
私は、このお店の4人掛けのテーブルに座っていた。
「これとこれ。あーでも、これも可愛いかも」
二人用の小さな楕円形のテーブールの上に買ったばかりの雑誌を広げると、細長いポテトを摘み”夏の特集”として組まれている水着のページを指差した。
「そんな見たって、今の恋咲には買えないでしょ?」
それに厳しい言葉を返してくれるのは、大学時代からの友達の吉瀬美里(きちせみさと)。
「いいでしょ、別に。見るだけタダだもん」
彼女は、行き当たりばったりで生きているような私と違ってかなりの現実主義者だ。
「それより恋咲。約束の時間って何時なの?」
「……11時、だけど」
「11時って……アンタ、もう30分は過ぎてるわよ」
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