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「おい、とっとと諦めて俺のものになれよ」
――――逃げられない。複数のガタイのいい不良たちに囲まれ、オレはリンチをうけていた。乱れた服の隙間から痛々しい痣が覗いている。
「やっやめろ」
朦朧とした意識の中で僅かな抵抗を試みるが、オレのか細い声は虚しく虚空にこだまするだけだった。
「おい、てめぇらうるせえんだよ。」
怒りを孕んだ低い声が俺の鼓膜を静かに震わせた。
――――――これが鹿嶋鑓との出逢いだった…
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