286人が本棚に入れています
本棚に追加
おかしな約束をしてしまったと
自分でも思う。
契約だと言ったって
拘束力などないに等しい。
だけど
「……ん」
契約は守られていた。
「…………っ……ぁ」
先輩の息が乱れて、目尻に涙が溜まっている。
「知和、もっと……声出して」
そう言えば
頑なに口を結んで
耐えようとする。
先輩の弱い部分を攻めると
堪えきれなくなって
背中を反らせて
首に手を回して来る。
ぴたりと腹が触れ合う。
その感覚
肌が触れ合う感覚
先輩の声が耳に響く感覚
それが理性を奪っていく。
「……っ」
「理央……も……だめ」
声にならない言葉を吐いて
先輩の力が抜けていく。
そして一緒に果てた。
最初のコメントを投稿しよう!