出逢った2人

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おかしい……っ おかしい おかしい おかしい おかしい!! 何なの、このドキドキ!! どうして王子様の顔が頭から離れないの……っ!! キッドの家に飛び込むとその場に座り込んだ。 息が荒い私を不思議そうに見てくるキッドとモーリス。 「セナ?お顔赤いよ?どうしたの?」 モーリスが小さな手で私の顔に触れる。 私は少し目を泳がせてモーリスに笑顔を向けた。 「ま、セナもちゃんと帰って来たし。もうすぐアリアが来るから待ってよっか」 キッドがそう言うと私とモーリスは手を繋いで外に出た。 皆でアリアが来るのを待つ。 でも中々アリアは来なかった。 「どうしたんだろ、アリア」 キッドが首を傾げる。 おかしい。 いつもならもう来てもいい時間だ。 もしかして、あのパレードが関係してるのかな。 そう思っているとアリアの車がやって来た。 いつもの定位置に車を停めるとアリアが車から降りてきた。 いつもなら豪快に『ほーら、みんな!!可愛いアリアちゃんがやって来たぞ!!』とか言うのに、今日は何故か車から降りて直ぐに車に向かって頭を下げた。 「アリア?」 私がそう声をかけると、車から誰かが降りてきた。 その人物に目を見開く。 だってその人は、王子様だったから。 ザワつくみんな。 「どうしてここに王子様が!?」 キッドなんて腰を抜かしている。 モーリスは私にしがみついていた。 ゆっくり私達の前に歩いてくる王子様。 そして私の前に立つと口を開いた。 「この街のリーダーは誰だ?」 ハッとすると私は腰を抜かしているキッドを指さした。 .
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