ほしくずダイアリー

入隊と再会と

　
「ちょ、ちょっと待っ……な、なんでこんなところに桜ちゃんがいるんですか!?」

「私はEye 'Sに入れて、今からアルシャインに……。って幸……さんこそどうして!?」

「どうしてって、私アルシャインの従者ですよ!!」

「従者!?」

思わず耳を疑った。

びっくりすることだらけで頭が追いつかない。

「じゅ、従者……そうだったんだ、凄いよ幸さん」

「そんなことないよ。いやーでも驚きましたよ、まさか桜ちゃんも此方に来てるだなんて」

「私もだよー、…………無事だったんだね」

「当ったり前です！あんなヘッポコ共に殺られるほど、私は弱くありませんからねっ」

「ふふっ、知ってる」

昔の記憶を辿る。

幼い頃奴隷として売られ、鉄格子の中で幸さんと出会った。

二人で檻から逃げ出し、追手を撒いているうちに離ればなれになって。

もう会えないのではないかと思う日もあった。

異能の代償で幸さんとの思い出が消えてしまうかもと怯えていた事もある。

けれど、こうしてまた会えた。
しかも同じ国、アルシャインで。

こんな、奇跡みたいなことって本当にあるんだ