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「だからって、チャンスをみすみす逃したら意味ないじゃない!だいたいりくの隣にはいつも紗耶香がいるんだから、そんな事で一々傷付いてられないわ」
「それはそうだけど…」
「だいたい私なんて近付くだけで警戒されるのよ?無防備なりくなんて見れないんだから!」
「それはマナちゃんが積極的過ぎるから…」
事実、愛美は学園内でりくを見かけたら、どんなに遠くにいようと走って追いかけていた
その度にりくは紗耶香から不興を買うので、愛里ですら近付こうとすると警戒されるようになっていた
「ね?りく、どんなだった??私服とかさ」
「格好よかった!!チェックのシャツにグレーのジャケット羽織ってて…学園の制服とは違ってお洒落だったよ!!もう、どこかの国の王子様みたいだった!」
りくの姿を思い出しウットリする愛里に愛美は軽く嫉妬する
「いーなー、私も見たかったなー」
「でも…血だらけだったけど…」
「血だらけ?その怪我って、大丈夫そうだったの?」
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