意識

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先輩には頼み事なんてしづらいのかもしれない… でも紗耶香の周りには河部のように紗耶香を思い、心配してくれる家族がいる…もちろん、病院の医師や看護師もだ… その人達を頼らずに全部一人で背負い過ぎなのだ 「肩に力…はいり過ぎ…だよ?」 愛里の笑顔に紗耶香は心のつかえが取れたような気持ちになる 「私達って本当ならこうして笑いあったりしない関係なのにね?」 クスクスと肩を揺らしながら無邪気に笑う愛里を前に紗耶香の顔は強張った 目の前にいる清楚で可憐な先輩は…確かに恋敵なのだ… でも自分の話に親身になってくれる… 優しい笑顔を向けてくれる……だから…つい……甘えて… 愛里の一言に紗耶香は自責の念にかられる
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