意識

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「うん…私…マナちゃんと違って社交的じゃないし…いまだに緊張すると吃るし…小さい頃から入退院を繰り返してたから友達って呼べる人は少ないんだけど……紗耶香ちゃんとは友達でいたいって思うの…だめかな?」 紗耶香は顔を真っ赤にしながら首を左右にブンブン振った 「よかった~、断られたらどうしようかと思ったよ」 安堵の表情を浮かべる愛里は自分の手が汗びっしょりな事にやっと気付いた 「断るってそんな…それに私は…本当の……神野の娘じゃ…」 「あのね?紗耶香ちゃんが神野の娘だから友達になりたいとか、仲良くなりたいなんて思ってないから…そんな事言うと怒るよ?」 射抜くような真っすぐな瞳に紗耶香はたじろぐ… それは…りくがいつも自分に見せる…真摯な眼差しと同じだった 『ありがとう…ございます…』と、振り絞るような声でお礼を言う紗耶香に、フワッと優しい笑顔を見せた愛里は後ろを振り向きドアを見た 「ね?そろそろマナちゃんが戻ってくる頃だよ?」 「え?」
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