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「な、何?何がそんなにおかしいの!?ジュースおまけしてもらったのってダメなの?」
見当違いのその言葉に二人は益々笑い声をあげた
ぽかんと口を開け立ち尽くしたまま二人の笑い合う姿を愛美はただただ眺めていた
愛里は思う…
紗耶香に対して羨ましくて悔しくて妬ましいと思う気持ちがある…それは紛れも無く醜い嫉妬心だと自覚している
でも、それと同時に紗耶香でよかった…とも思う
りくの好きになっていた相手が……仮に…もしも…愛美だったら……愛里は嫉妬の炎で自身を焦がし焼き切ってしまうだろう
同じ顔、同じ体型、同じ声だから余計に許せなかったはずだ
それに……努力家で誠実な後輩は、あの『神野』の名前を必死に守って戦っている
どんなに陰口を叩かれようがどんなに意地悪をされようが紗耶香は俯かない
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