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主治医が両親と話をしている間、容態が急変するといけないからと母親のマネージャーが傍に着いていてくれていた
愛美も愛里も小さい頃から可愛がってくれているこの青年は名前を瀬能守(せのうまもる)といい、もうすぐ30歳になる
瀬能は業界に入ったばかりだが、よく気の利く男でせっかちな麗子の性格にとても合っていた
加えて背も高く、落ち着いた雰囲気の好青年で顔立ちも悪くない
面食いの母親が好きそうな顔だと双子はいつもからかった
父親が仕事で忙しく遊んでもらった記憶が殆どない二人にとって、瀬能が父親の代わりとなっていた
「愛里ちゃん愛美ちゃん何か飲むかい?」
瀬能は備え付けの冷蔵庫を開けながら聞いたが、二人は首を横に振った
「あいりちゃんはまだ何も飲んじゃダメなの!!」
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