放浪少年と迷宮

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「あそこはカードを持っていてそれを見せれば入れる、つまり…」 ルンディは口をはさむ形で言う。 「持っていなければ通れない?」 その言葉を聞いた兵士は頷き、言った。 「ここには、種があってな、詳しくは話せないがその種を使ってそいつが悪いやつかどうかを見分けてるんだ」 ニカッと笑う兵士。 「さぁ、これで大丈夫だ、通してもらえ!」 そう言ってルンディの背中を押した。 ルンディはそれに押されながらも門の下へ歩いて行く。 門を見張っている兵士がルンディをちらりと見る。 「ん…君はさっきの商人たちの馬車に乗っていた…なるほど、ここは初めてか、カードは貰ったな?さぁ、通れ。ここまで広い町でも殺人や盗難はある。気を付けろよ」 そう言って門を通してもらうルンディ。 ルンディは今の言葉に不安になりながらも歩き、迷宮都市アスモディウスに足を踏み入れた。
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