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ルナの顔は完璧に整っている、それ以外の言葉が見当たらない、特段なにも手入れをしていないのに吹き出物やシミなどが出来ず、両親を若いながら手伝っているはずなのに全く黒くならないかなり白めの肌。
目は青色、髪は首元まである艶のある金色の髪をしている。
神に愛されている、などと言うレベルでは無かった。
「起きろルナ、もう朝だぞ」
そうやって揺り起こそうとする、すると白く細い手がルンディの手を掴む。
「っ…あ」
子供ではありえない力でルンディを引っ張るルナ、半目を開けた状態のルナを見ていたルンディは寝たふりだということに初めて気づいた。
ガシリと小さい腕を両手に回され、抱きしめられるルンディ。
普通なら嬉しい、や可愛いなどと抱くかもしれないが、ルンディにとってはこれは嫌な行為の中でも上位に入るほどであった
全く嬉しくない、それどころか冷や汗が滴り落ちる。
「にいちゃん、おはよう!」
目いっぱい抱きしめたルナの口からは呂律の回っている幼い声が出てきた。
「ルナっ、離せ!」
それどころでは無いルンディは首元に大人顔負けの力を持つ腕を回され圧迫感から逃れようとジタバタとしている。
力の調節が出来ないところが子供だと、そうルンディは思っていた。
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