魔法少年とクマ

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小さな瓶の中にある液体を見る。 緑色で、見るからに薬、と言うものを体現している。 蓋をあけ、一気にあおる。 喉に入っていく緑色の液体はルンディの体の中からしみ込み、純粋とまではいかないがそこそこの魔力の回復と、体力の回復に一役買ってくれた。 ルンディは少し休憩の後、死んだロウベアの体から必要な物を取り出し、燃やした。 回りは軽く拓けた状態で燃え移る心配無く、安心して燃やすことが出来た。 水をも作り出すことの出来る魔法はこんな場合にでも十分に役に立つ。 そんな考えをルンディはしながら作業を終えたのであった。 ゆったりと歩きながら、家に戻る。 途中、幾人かの村人を見かけるが、自身の顔を見るとあからさまに嫌そうな顔をして顔を背けていく。 家の前に着く。 本来の食料である野兎を台所近くに置き、自身の部屋にあるベットに転がる。 服は汚れてはいたが、そんな多少の事を考える間もなくルンディは夢の中に落ちて行った。
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