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階段を下りるルナにもたれかかるルンディ、あまり触れ合いたくないであろうルナにもたれかかっている時点で状態の悪さが分かる。
イスに座った両親が此方を見て驚きに満ちた顔をする。
「ルナ…いやそれよりその血!」
母親が叫ぶように出した声をルンディは考えて、結論を出す。
恐らくロウベアとの戦闘での返り血であろう。
ルンディは魔力を大量に使ったので、その反動で疲労しているだけで、事実傷を負ってはいないのであった。
「ん?ああ、母さんこれはウサギの血だよ、かなり捕まえたんだけどロウベアに会ってね、危なかったから数匹置いてきて、逃げてきたんだ、そのおかげで一匹しか捕まえられなかったけど…」
スラスラと嘘と真実を織り交ぜた事を話すルンディ、疲れた原因は走って逃げてきたから。
完璧に分からない、そうルンディが考えていた。
「はぁ…まぁ無事でよかった。着替えてきなさい」
父親は少し疑いながらもそれが無駄だと知り、着替えに向かうよう言った。
「お兄ちゃん!手伝おうか!?」
何処か興奮した顔で言うルナにルンディは顔を引き攣らせながらも拒否し、着替えにまた自身の部屋に戻った。
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