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食事が終わり、母親は片づけに、父親は部屋に戻るさなか、ルンディとすれ違う時に小さい声で後で来るように、そう伝え部屋に戻った。
その後、先ほど切り離したルナがルンディの背中にしがみつき、背中に顔を埋めた。
「くふ、ふふっ」
奇妙な笑い、異常な状態に嫌悪感を含め、罵倒を出しそうになるルンディだが、どうにか顔を引き攣らせるだけに留めた。
まだ顔色の優れないルンディだが、どうにか元の状態にまで回復しに向かっていた。
外から、声が聞こえる。
恐らく商人の音であろう、自身の状態を浮かべると、荷物は用意してあるし商人に街まで送ってもらえる事になっている。
そろそろか――
ルンディはルナの部屋の前まで行く。
ルナの顔が背中から離れて、キョトンとした顔をする。
ルンディはルナが顔を背中から離したときを見計らい、自身の妹でありながら嫌いな相手であるルナを背中から離し、肩を抱き寄せる。
ルンディはその刹那の時間、いまルナにしていることが自身にもっとも良いということを考え、結論に達していた。
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