放浪少年と迷宮

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「ルンディ…と言ったかな?着いたよここが迷宮都市の一つ、アスモディアスだ」 小太りの優しげな顔をした男に揺すられ起こされるルンディ。 起きると、陽が馬車の中を射す、ルンディは眩しそうに目を擦りながら外に出る。 外の景色は夜、見ていた地形である獣道のような場所では無く、そこそこ整えられた道がある。 ルンディは後ろを振り向く、すると顔を少し、驚きの表情に変えた。 幾つものレンガか、石か、材料は解らないが、天までそびえるような囲いに魔法使いであるルンディなら分かるであろう強力な結界の数々。 鉄壁と一言で片づけるにはあまりにも強力な盾。 そして結界の魔法を張った魔法使いを尊敬した、そして思う。 世界は広い、ただそれだけであった。 ルンディは商人たちに感謝をし、町の門まで歩いて行く。 外には4,5人ほどの軽装備であるが見た目から分かる練度の高さである兵士たちを見つける。 「あの…中に入れますか?」 ルンディは多少、緊張しながらではあるが目の前にいる兵士たちに話しかけた。
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